大石助けて!!
不二の陰謀〜不二×菊丸〜

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「英二、シャーペン貸してくれない?」

休み時間。

不二は英二の後ろから手を回し、抱きつく形でにっこり笑いながら耳元で囁いた。

「いいよ〜♪ちょっとまってて?」

自分の筆箱からシャーペンを取り出すと、はいっと自分の胸元にある不二の手に渡す。

「ありがとう」

そういうと英二の頬にちゅっとキスをする。

「どうい・・・・!?なっ・・・何するにゃ〜ふっ不二!!」

ビックリして思わず後ろを振り返った。

「ふふっ、可愛いねv英二は。」

そう笑って、今度は髪にキスをする。

「うにゃ〜!!やめてよ〜。」

不二から離れようとする。

「どうして、離れようとするの?英二・・・」

離れようとする英二の脇の下から手をするりと滑り込ませ抱きしめる。

「いやだよ〜・・・いつもの不二じゃないにゃ・・・」

後ろから抱きしめられて絡ませている手を外して逃げようとするが、なかなか力が強くて外せない。

「嫌なの?英二は僕のこと嫌いなの?」

にっこり笑うとスッと離れる。

「えっ・・・嫌いじゃないけど・・・」

ショックを受けたような寂しげな声の不二に少し戸惑う。

「そう?良かった」

首を斜め45°に傾げて微笑む。

「さ、部活行こう」

「うっ・・・うん・・・」

ビクビクしながら菊丸は廊下を不二と二人で歩く。

「あ、そうそう。今日ね、手塚と大石がねミーティングで

竜崎先生の所に行くから二人とも居ないんだって。」

不二の言っていることの意図が良く掴めない英二はキョトンとしている。

「へぇ・・・そうなんだ〜、それがどうしたの?」

訳が分からず不二に問う。

「ん、だからね?今日、僕暇なんだ。暇つぶしの相手になって欲しいなぁって・・・」

不二の手が、やらしく英二の首のラインをなぞる。しかも廊下で。

ビックリして不二の顔を見るとニッコリと微笑んだ。

「・・・いいけど、不二が俺に触らなければねっ?」

にこっと笑って不二の手を掴んだ。

「んー、それじゃあ僕の暇つぶしにならないなぁ。」

にっこりv

「じゃ・・・じゃあ・・・どうすれば・・・」

ビクビクとしながら答える菊丸。

「実を言うとね、僕・・・欲求不満なんだ。」

きっぱり、にっこり、あっさりと答える不二。

「ハハハ・・・そうなんだ〜。」

菊丸は苦笑いを浮かべた。

「あっ・・・ゴメン、用事思い出しちゃっ・・・!?」

全部喋り終わる前に帰ろうとする菊丸の首根っこを捕まえる。

「どこ行くの?英二。」

「さっき、相手してくれるって言ったじゃない。まさか帰るつもり・・・なわけは、ないよね?」

不二、恐怖の悪魔の笑みを浮かべる。