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大石助けて!!
不二の陰謀~不二×菊丸~

-3-

「それは、酷いんじゃないの?エージ。」

ひょこっと顔を出した不二はしゃがみ込んで英二と視線を合わせる。

「わぁ!?不二!!」

座ったまま後ずさりをする。

「そんなに怯えないでよ。僕が悪さをしたみたいじゃない」

さらりと言いながら英二の腕をつかんで立たせる。

「うぅ~・・・だって、今日の不二・・・変!!いつもの不二じゃない!」

立たせてもらいながら、不二に訴える。

「んー・・・だから最初に言ったでしょ?欲求不満なんだって。」

ストレートに言う不二は優しく笑っている。

「だって・・・そんなの・・・」

菊丸の表情がこわばっている。

「ね、じゃあさ、一つだけ聞いていい?」

「なに?」

少し恐れながら質問に答えようとする。

「僕のキス・・・どうだった?」

「えぇっ!!・・・えっと、気持ちよかったよ・・・不二の唇は柔らかかったし・・・」

最初はビックリしたものの、真剣に聞いてくる不二につい素直に感想を言ってしまった。

「本当?じゃあさ、もう少しだけ、してみたい・・・とか思わなかった?」

更に質問を続ける。

「少し・・・思った・・・かな・・・」

最後の方はほとんど小さい声だったが、きちんと『思った』と言ったのは聞こえた。

「じゃあ、もう一回だけしてみない?もう一回だけだからさ」

さっきより顔を近づけて甘い声を響かせる。

「・・・一回?」

一回という言葉に心が揺らぐ。

「そ。キス一回だけ。きっと英二も気持ちよくなれるからさ」

自信たっぷり

余裕しゃくしゃくといった感じだろう。

それでも、耳に伝わる不二の吐息は時間を忘れさせる。

「じゃあ・・・一回だけなら・・・」

不二の顔が段々近づいてきて眼をゆっくり閉じる。

英二が眼を閉じたのを確認すると初めは唇に触れる程度のキスを繰り返すだけだった。

だが、長引くにつれて息が苦しくなり口で呼吸をしようとした英二が閉じていた口を少し開ける。

それを見逃さなかった不二は素早く舌を英二の口に滑り込ませた。

「んうっ!!んん!んっ・・・ん・・・んやっ・・」

ビックリして目を開けると英二の顔を見ながらキスをしていた不二と目があった。

止めさせようと不二の体を押すが、ビクともせず逆に両手の自由を無くされてしまった。

ぐいっと腰に手を回され引き寄せられる。

舌が激しく絡み英二の思考回路に不二の言っている事は届かなかった。

「んっ・・・っ・・・」

菊丸は抵抗しても無駄なことを悟り、抗うことを止めた。

そして、流れに身を任せた。

「んぅ・・・・」

度々離れる唇の隙から声が漏れる。

気が済んだのか、英二の体を支えながら唇を離した。

「大丈夫?気持ちよかった?」

ニッコリと笑う。

「はぁ・・・はぁ・・・」

乱れる息を整えながら、真っ赤になって俯く。

「えーじ」

優しく名前を呼ばれる。

真っ赤になりながらも、そっと不二を伺うように顔を上げる。

「どうだった?」

更に質問を繰り返す。

「言わなきゃダメかにゃ・・・?」

顔を真っ赤にして必死に答える。

「僕は言って欲しいな。返答によって次が決まるから」

さっきまでの微笑みとは、うって変わって悪魔っぽい笑みに変わっていた。

「じゃ・・・じゃあ、良くなかった。」

良かったと言うと、凄い事になると思い逆のことを言った。

「そっか・・・ごめんね。嘘ついた事になっちゃったね。

気持ちよくするって言ったのに・・・お詫びに今度は

ちゃんと気持ちよくしてあげるね。」

そう言うと、すかさず首にキスをし始めた。