■桃城×海堂■
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てれふぉんXXX
「かーおるっv寝てた?」
突然、恋人、海堂薫の声を聞きたくて俺は夜中に電話をかけた。
「・・・・何だこんな夜中に・・・・」
海堂は、寝ていたと思われるような声で不機嫌そうに対応してきた。
「ちょっと、声を聞きたくなって…。ごめんな?寝てただろ?」
海堂の機嫌を伺う。
「・・・・べつに・・・・」
少し照れてるような嬉しそうな声とも取れるあやふやな返答が返って来た。
「なぁ・・・薫・・・・このまま、しない?」
突然とは思ったけど駄目元で聞いてみた。
「え・・・・電話で・・・か?」
「ああ・・・電話で・・・ダメ?実は電話する前から、ちょっとヤバくて・・・」
俺はさっきから体が熱くて海堂の声を聞いただけでも俺の分身が暴れ始めていた。
「っ・・・・」
俺の息使いが海堂の耳に伝わったのか、電話の向こうで海堂が息を詰まらせた。
「嫌なら・・・・止める・・・・」
止められるような状況じゃないけど、海堂が嫌と言うなら仕方ないと思った。
「・・・・お前が・・・・止められる状況なのか?」
見透かしたような声言われ、実際見透かされて驚いた。
「いっ・・・・いや・・・・無理なんだけどね・・・・はは・・・・」
俺は苦笑いを電話口で浮かべる。
「・・・・なら・・・・」
海堂の声がくぐもって、恥ずかしそうに了承してくれた。
珍しく、海堂なら絶対嫌がるはずのことを。
「ありがとう・・・・早速なんだけど、一人でしてるのを聞かせて?」
電話口でにっこり微笑んでいる俺が海堂にも伝わっただろう。
「っ・・・」
さっきと打って変わって、自信に満ち溢れている俺にムッとしたのか
言葉の詰まる気配がした。
「嫌ならいい・・・・電話切るよ・・・ごめんな?無理言って」
ためすように電話を切ろうとした。
「別に、無理なんて言ってねぇだろっ」
なぜかムキになり言い返してきた海堂に俺は嬉しくなった。
「じゃあ、してよv俺も薫の声を聞きながらするから・・・」
電話口でニヤリと笑う。
「・・・・鬼畜っ・・・・」
そう言い放った海堂。
電話口から聞こえる布の擦れる音。
「ん・・・」
察するに、きっと海堂は布団の中で自分のモノを触れたのだろう。
「なんとでも言え・・・もう、我慢できないんだ・・・」
俺は当の前から熱をもったモノをもてあましていたため
息遣いがそのまま海堂へ届いてしまう。
俺もベットの中に潜り込み、手を下着の中に滑り込ませた。
「んっ・・・・はぁ・・・・」
声をかみ殺した吐息が電話越しに伝わってくる。
電話の機会を通したせいか、なぜかいつもより危ない雰囲気にかられてしまう。
「んっ・・・薫・・・ぁっ・・・」
海堂と同じ様に甘い声を電話に響かせてみる。
「っあっ・・・・ふ・・・桃・・・・・城っ・・・・」
声だけを頼りに、いつもの俺の手の動きを思い浮かべているのだろうか?
「可愛いよ・・・んっ・・・薫・・・舐めてあげる・・・」
ぴちゃぴちゃといかにも、海堂のモノを舐めているかの様に音を立てる。
「あっ・・・・やぁっ・・・・はぁ・・・・んっ」
普段なら少し遠めに聞こえる声も今は耳元で聞こえるため、
余計に海堂を変な気分にさせているのだろう。
「さっきより・・・大きくなったぜ・・・?薫のココ・・・んっく・・・」
俺も海堂の喘ぎ声を耳元で聞いてかなりキているのが自分でも分かった。
「やっ・・・・だ・・・・はぁっ、もっ・・・・だめっ・・・・はぁっ」
海堂は電話口で辛そうな声を出した。
「まだ・・・イっちゃだめだ・・・」
「んっ・・・・はぁ・・・・っ」
俺の言葉に耐える素振りを見せてくれる。
「イきそう・・・?・・・・んっっ・・・俺無理!!イきそう!」
喘ぎが混ざった声で海堂に訴える。
「っはぁ・・・・おれっ・・・・も・・・・イクっ・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・もうっ・・・ああ
っっ!!はぁ・・・はぁ・・・イッた・・・?」
苦しそうに、海堂に話しかける。
「はぁ・・・・・・・・・・」
呼吸を整える息遣いから、海堂もほぼ同時に果てた事が伺えた。
「大丈夫か・・・?」
呼吸をきちんと整えて、話しかける。
「だ・・・大丈夫・・・はぁっ・・・・」
そう言った後、海堂は黙り込んでしまった。
「ごめん・・・恥ずかしい事させて・・・」
「やっぱり・・・これでするもんじゃねぇな・・・これじゃキスすることも・・・
抱き締める事もできない・・・」
海堂は俺に仕返しするかのように囁いてきた。
「そうだな・・・俺も、薫を抱き締めたいのに抱き締める事が出来ない。
じゃあ、これから逢おうか。逢いたいよ」
俺も海堂の胸にキュンと来るような言葉を囁いてみた。
「・・・ふぅ・・・やっぱ、てめぇには勝てねぇな・・・」
電話の奥で海堂はため息をついていた。
「ん?何の話だ?」
とぼけた振りをして茶化してみる。
「うるせぇ!なんでもねぇ。ばか。」
ふんっと拗ねる素振りをみせてきた。
「何だよ!!気になるじゃねーか!・・・・まぁ、いい。これから逢えないか?」
優しい口調で海堂を誘ってみる。
「ん・・・どこで?」
少しためらって答えたのがわかった。
「逢ってくれんの?」
俺って感情が隠せないタイプなのか・・・。声がいかにも嬉しそうだ・・・。
「逢う場所は・・・タコ公園か・・・どう?」
「・・・あぁ・・・いいけど・・・」
真夜中の散歩もいいと思ったのか、快く(?)返事をしてくれた。
「じゃあ、これから行くから。公園で待ち合わせな?」
そう言って、俺は海堂の返事も聞かず電話を切った。
きっと海堂は電話の向こうで「返事してねぇだろっ」とかいって怒ってるんだろうな。
そんなことを考えながら立ち上がると服を着替えて家族に見つからないようにそっと家を出た。
公園には、まだ海堂は来てなかった。とりあえずその辺のベンチに座ってみた。
不意に人の気配がして公園の入り口に目を向けると時間差で海堂が丁度入ってきた。
「早ぇな・・・待ったか?」
珍しく、俺を気遣う海堂。
「いや・・・それほど待ってねーよ?」
数分の差だったから、本当に待っていなかったし。
けどそんな話をしているほど俺の理性は強くない。
「はぁ・・・逢いたかった・・・」
海堂を見つめながらそう言って早々に抱き締めた。
「・・・今日だって学校で会っただろ・・・」
いつもなら反抗する海堂が珍しく大人しく俺の腕の中に収まってくれた。
「うーん・・・そうなんだけど、なんかナーバスになっちまって・・・。
俺にナーバスなんて言葉は似合わないか」
少し苦笑いしてみる。
「・・・なんかあったのか?」
そんな雰囲気を感じ取ったのか海堂は俺に聞いてきた。
「うん・・・特にはねーんだけど、年に一回くらいはこういう気持ちで一杯になって、
不安になる事があるんだ。」
何でナーバスになるのか俺自身分からなかったから説明のしようがない。
「年に一回・・・?狼男みたいな奴だな」
そう言って、俺を気遣って、茶化した言い方をした海堂がなんとも可愛く見えた。
「ははっ・・・こういう時は、誰かに傍にいて欲しいと思うんだけど、
今までは居なかったから・・・こういう安心感は知ってはいけないのかもな・・・。
独りが耐えられなくなるから・・・」
海堂を抱きしめていた所為で、声がくぐもった気がした。
「・・・別にもう知ってもいいんじゃねぇの?・・・もう独りになる事・・・ねぇだろ?」
今のは、海堂からの遠回りな告白・・・と思っていいのか・・・?
これからも、ずっと一緒にいたい・・・という。
「・・・薫・・・好きだから・・・ずっと・・・」
こんなところ、恋人に見せたくない・・・。そう思いながらも俺の目からは
涙が止めどなく溢れていた。
・・・かっこわりぃ・・・
「何で泣くんだよ」
海堂はすっげぇ優しい声で、いつも俺がやる仕草を真似て俺の涙を舌ですくってくれた。
「っっ!」
正直いって驚いた。びっくりしたけど嬉しくて。その反面照れてた俺。
「こんな、弱いところは薫に知られたく無かったよ・・・」
本当のところを口に出してみた。
「くす・・・形勢逆転。俺なら・・・いいじゃん。少なくとも他の奴に知られるよりは、
俺はいいと思う。」
海堂は少し嬉しそうに、月明かりの下で微笑んだ。
それがとても神秘的で・・・すごく綺麗だった。
「そうだな・・・」
そんな海堂を思わず見つめながら俺は微笑んで返した。
「好きだよ・・・薫・・・ずっと好きだった。これからも、もっと好きになる予定だからよろしく」
ニッと笑って海堂に誓いのキスをしてみた。
「予定なら、わかんねぇな」
そう言って笑った海堂も俺の首に腕を絡ませてきて、
また俺の予想を裏切る行為をしてくれた。
海堂からの口付け。
お返しといわんばかりの軽い触れるキス。
それだけでも、俺は救われた気がした。
もう、こいつは離さない・・・。離せない。
END
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