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ジャック ナイフ



最近の俺は、イライラしている。

なぜだか分かっていない。

そこで、俺は思いついてテレビでみたリストカットと言うものをやってみた。

自分の手首を切るやつだ。

もちろん、死にたいわけじゃないから深くは切らない。






かすかに血が出るくらいの深さに切るだけ。

やってみると、自分がゾッとするほど苛立ちが消えていることに気づく。

血が流れ出る瞬間がたまらなく、気持ちがいい。

切れ味がよいナイフで、きれいに皮膚が切れる瞬間も・・・・。

俺は、徐々に物足りなくなってくる。

ふと、部活の時に海堂の白い肌に赤が入ったらどれほどきれいだろうと思うようになった。

一緒に帰るときも、ずっとその事が頭から離れなくなった。

一週間くらい、ずっともやもやと考え続け・・・・・

とうとう、俺は実行に移してしまった。

自分の部屋に遊びに来させて、ベットに押し倒す。

あいつは、これから起こることも分からずに、目を閉じた。

俺は、あいつの服をナイフで切り裂く。

あいつは、驚いたように俺を見上げた。

俺は、やさしく笑ってあいつの肌に傷を付けた。

あいつは、小さく「痛っ」と言う。

俺は、そんな言葉も気にせず、あいつの身体にうっすらと傷を作っていく。

あいつの身体が、鮮やかな赤色に染まっていく。

俺は、興奮していた。







とうとう、抑え切れない衝動を行動に移してしまう。










あいつの身体に、ナイフを埋め込んだ。

よく切れるナイフは、止まることもなく、あいつの身体に刃の部分を埋める。





あいつは、小さく呻いた。





そして、内臓を傷つけたのか、血を吐いた。

「苦しい・・・・痛い・・・・桃・・・・死んじじまう・・・・」




その言葉で、俺は我にかえる。

俺は、パニック状態に陥った。



「どうしよう・・・・ごめん・・・・薫・・・・俺・・・・どうしたら・・・」











「答えは・・・簡単だ・・・・・・・お前も・・・・・一緒に・・・・死ねばいい・・・・」








そう言った薫は、今までにないくらい優しく微笑を浮かべて

自分の身体からナイフを抜き取り、俺の心臓を狙って深く差し込んだ。

よく切れるナイフは、俺の身体にも簡単に埋まった。

薫は、そのナイフを抜き取った。

肺も傷ついたのか、俺は、咳き込み血がとめどなく胸から溢れ、薫の上に覆いかぶさった。

「やっと、俺のものだ・・・・・桃城・・・・」

力ない真っ赤に染まった手で俺の身体は薫に抱き締められた。

耳元でつぶやいた、薫の言葉から先、記憶がない。












そこで、俺の心臓は止まったのだ。


END

とうとう、やらかしてしまいました(汗)
殺しネタ!
青室の方では、結構やってました・・・実を言うと(笑)
でも、桃海の方では暗黙の了解で、やらないでいたのに
俺が、破りましたともヽ(´―`)ノ
そう、いとも簡単に!(笑)
まぁ・・・・BADENDだけど、ちょっぴりだけ幸せなような
気になっている、作者春夜でした(爆)←救いようが無い

明月 春夜
2003.5.29