パソコン室
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「はぁっ・・・」
海堂は口を塞いでいたため、息を整えるために机にうっつぶしている。
「ねぇ・・・薫・・・俺のもして?もうキツくて・・・」
海堂の耳に掠める桃城の吐息は我慢できないことを語っていた。
「っえ・・・」
一瞬海堂は不安な表情をした。
たぶんこれ以上したら声を隠せないと。
しかし授業が始まってからまだ15分程度しかたっていないため
逃げるにも逃げられない状況だった。
「やっぱりイヤか?」
感じている為か少し桃城が色っぽく見えた。
「・・・する・・・」
真っ赤に顔をしながら回りを伺い、机の下に移動した。
「ありがと・・・」
艶っぽい桃城を見るのは始めてで、海堂は少しドキっとした。
そして海堂は震える手でファスナーを降ろし、桃城自身を直に触れると
今度は海堂が舌先でペロッっと舐めた。
「んっ・・・」
久しぶりの感触にすぐ吐き出してしまいそうだった。
「ふっ・・・んぅ・・・」
口一杯にノドの奥まで桃白を含み舌でペロッと舐めた。
「んっ・・・あっ」
快感が波のように次から次へと押し寄せて声が我慢できないでいた。
しかしバレては困るので唇を噛み締める。
「んんぅっ・・・」
口の中で桃城がさらに大きくなるのが分かる。
「んぅっ・・・くっ・・・・はっ・・・はあっ・・・イきそっ・・・」
苦しそうに息をしながら小声で呟く。
「んんっ・・・」
海堂の目から涙が溢れる。
「おい、どうした?」
海堂の口から桃城は自分のモノを離れさせた。
「けほっ・・・こほっ・・・」
口から離れた瞬間、海堂は小さくむせる。
「何でもない・・・」
そう言ってもう一度口に含みなおした。
「ごめん、大丈夫か?無理なら止めていい。っていうか、やめろ・・・もういいから」
海堂の頭を掴んで放させようとした。
「ん・・・やだ・・・」
ヘンなところで頑固な海堂はなかなか放そうとしなかった。
「じゃぁ・・・続き・・・してくれ」
断られてなすがままになっている。
「んっ・・・」
先生の説明が微かに耳に届く。
それが海堂に余計に羞恥心を煽らせる。
「はぁ・・・んっ・・・薫・・・も・・・イきたいんだけど・・・どうしたらいい?」
海堂の耳元で囁く。
「っ・・・イって・・・」
苦しそうに言う。
「んっ・・・く・・・ゴメン薫っ・・・くぅっ!」
肩で息をしていたが、すぐに海堂を気遣って
口の中に出してしまったモノを吐き出すように促す。
「んぅっ」
ごくんと海堂もしれを飲み込んでしまうが、飲みきれなかった半分ほどが
口の端から顎に伝って制服の上に落ちる。
「けほっ・・・」
「おっ・・・おい!!無理して飲むことねーのに・・・」
ワイシャツの袖で海堂の口者を拭ってやる。
「あっ制服に・・・付いちゃってどうすんだよ・・・洗わないと落ちないから今日は・・・」
桃城は苦笑いした。
「なに、お前ら帰るの?」
前の席に座っていた友達が二人の会話を耳にして振り返る。
「えっ!!いや・・・はは・・・。帰るんだ〜」
桃城は誤魔化そうとしたが、誤魔化せ切れるとも思えなかったので
後に引けず早退することを言ってしまった。
「え、海堂熱でもあんの?だから帰るのか?」
海堂はさっきの残りでまだ顔が深紅していた。
「あ、あぁ。そう朝から熱があるみたいで早退させるんだ」
しどろもどろになりながら言った。
「ふーん、オダイジニ」
それ以上の会話もなく、友人は前を向いた。
「・・・部活は?」
学校でなにより楽しみな部活をサボるわけにもいかない。
「部活は、俺が帰る前に部長の所まで走って言ってくるよ」
「・・・サボるのか?」
ちらっと意地悪そうに桃城を見る。
「あぁ、早退しようと思ってるけど・・・だめか?」
首をかしげて海堂に尋ねる。
「部長に言ってけば大丈夫だって。な?」
海堂を必死に誘う。
「・・・べつに・・・いいけど」
海堂はちょっと俯いて微かに頬を赤に染めた。
「じゃぁ決まりな?この授業終わったらこっそり早退しようぜ」
授業中なのを忘れてにこにこしながら海堂に話し掛けていた桃城は
後ろから頭をテキストで叩かれた。
「おい、うるさいぞ!桃城!悪巧みは授業が終わってからにしろ」
アハハと教室中がドッと沸いた。
「・・・っ」
いきなり先生が後ろに立っていたことに海堂もおどろいていたように目を向ける。
「先生・・・話・・・聞いてた・・・とか」
桃城は苦笑いを浮かべた。
丁度チャイムが鳴って先生のお説教からは逃れた。
「はぁ・・・桃もう行こう」
海堂は肩を落として桃城に言う。
そして教室を出る。
海堂に先に玄関に行くように言うと桃城は走って手塚の教室に向かった。
「手塚先輩いますか?」
ドア付近にいる人に尋ねる。
「あぁ、テニス部のダンクスマッシュ打つやつじゃん。おーい手塚ぁ。後輩きてるぞ」
すぐそこにた男子生徒が手塚を呼ぶ。
するとスッと顔を上げた手塚が席を立つ。
「どうした、桃城」
「あ、手塚部長、すみません・・・海堂が熱を出しちゃってフラフラしてんのに
親が迎えに来れないみたいなんで俺が付き添いで帰ります。なんで、今日は海堂と
俺、部活欠席ということでお願いします。では、失礼しました」
手塚の返事を聞かずに廊下を全速力で走って海堂の元へ向かった。
「あっおい、桃城?」
手塚は桃城の行動に怪訝な顔をしたが首をかしげ一息つくと自分の席へもどった。
「はぁはぁ・・・おまたせ〜待った?ごめんな」
海堂は玄関の壁に寄りかかって待ちくたびれた様な表情をしていた。
「おそいっ」
そう一言言って壁から背中を離す。
「ごめんごめん、これでも急いだんだけどな・・・。じゃぁ行くか」
靴をはきながら海堂の方へ向かう。
「・・・部長にはなんて言ってきたんだ?」
玄関前の階段を下りながら桃城に訪ねる。
「海堂が熱出してフラフラしてるから家まで送って行くって」
横を歩いている海堂をチラッと横目で見た。
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